蜜がこぼれているぞ、と比喩を使って冗談のように軽く言う男の、しかし指の動きは確実にサマイクルを追いつめてゆく。すでに硬く反り上がった男根の先からとろりと溢れ出す液体を、男は指ですぐいあげそのまま陰茎になすりつける。ぐちゅりと湿った音がしたかと思うと、今度は滑りの良くなったそこを片手に握られ熱い指でぐいと押すように擦りあげられて、サマイクルは、あ、と声を漏らした。だがそれがしっかりとした声として届かなかったのが不満なのか、男は促すように口元をサマイクルの耳に寄せる。

「声を出せ、サマイクル」
「うっ……ぁ、オキ……クル、ミ……!」

 耳元で囁かれた名前にぴくりとサマイクルの体が反応を示す。同時にオキクルミの手の中のモノも反応を示し、透明の液体をあふれださせた。
 その反応に気を良くしたオキクルミはニィっと犬歯を覗かせて笑うと、サマイクルの首筋に犬歯を立てる。小さな痛みが走りサマイクルが苦痛の声を漏らそうとしたところで、オキクルミは手の中のモノを少し強めに握りこんだ。

「っい、やめ……ぁ、あ!」

 そのまま強く弱く刺激を与えると、一瞬は苦痛に歪ませた顔だったが、すぐに眉根を寄せ声を堪えようとする表情へと変わる。その顔がさらにオキクルミを煽ることにサマイクルは気付いていないのだろう。

「気持ちいいか」
「ッ……!」

 くつりと欲望をにじませた声で尋ねれば、羞恥からかサマイクルはきっとした表情でオキクルミを見据えた。だが赤く染まった頬や潤んだ眼尻での行動ではオキクルミがひるむわけもない。むしろオキクルミの行動を活発化させただけである。
 くつくつと笑ったオキクルミはサマイクル自身から溢れる液体を潤滑油にそれを上下に激しく扱き、巧みにサマイクルを高みへと導いてゆく。
 そして、やがて。

「ぁ、あっ、ッ……オキ、……ッ!」
「イっていいぞ」
「……っ!」

 ぎらりと光るオキクルミの瞳に、サマイクルは体を震わせる。そしてどくり、と一際大きく脈打つと、膝を跳ね上げさせながらサマイクルはオキクルミの口の手の中に精を放った。白濁色の液体がオキクルミの手のひらを滴る。
 はぁ、と射精の余韻に身を震わせるサマイクルを見下ろしながら、オキクルミは口から赤い舌を覗かせ、舌先でぺろりと手の上の物を舐めた。
 そして笑う、のだ。

「お前の蜜は旨い、な」


(そんなわけがあるかと、叫びたい村長)




オキクルミ楽しそうだなぁ。微妙なシーン抜粋。
でもくつくつ笑うオキクルミとかツボなんですが。